• テキストサイズ

月に泣く~BLEACH~

第10章 ~伍半々~NEW3


「…喜助さん…ちょっといいですか?」


私は居間でくつろぐ喜助さんにそっと話しかけた


「どうしました?」


「うん…明日学校お休みしてもいい?何をするって訳じゃないけど…」


その言葉で喜助はある事を思い出す


「あぁ…もうそんな時期なんスね。いいッスよ、明日はサラさんの好きにするといい」


「ありがとう...」


私はそれだけ言うと部屋に戻って行った
それを見ながらジン太と雨は疑問に思い喜助に尋ねる


ジ「なぁ~店長、サラの奴どうしたんだ?」


雨「明日学校お休みするってどこか具合悪いんですか?」


「あぁ…二人は知らなかったっけ?明日は―――」




サラさんの命日だよ――




一護は墓参りを済ませ母親が死んだ河原へとやって来た
するとそこに花を手向ける女性がいる事に気付く


「サラ…何でココに?」


「たつきから聞いたの。今日が真咲さんの命日だって…お墓分からないからここにと思って」


「そうか、わざわざありがとな。でも…」


一護の目線の先には、同じ花束が2つ
私はそれを地面に手向けると一護に向き直った


「これ?これはね…私の分」


「私の分って…」


「こんな偶然あるんだね。今日ね、命日…ここで死んだの私...」


その言葉に一護は愕然とする。サラが魂魄だとは分かっていたが生前の話に驚きを隠せなかった


「…人間の時の事って覚えてんのか?」


「断片的だけど...死んじゃった時の記憶ははっきり覚えてる」


一護が黙ったまま私を見つめる
私は一護が何て言いたいのか分かって笑みを浮かべた


「死んだ理由?…虚に殺されたの」


その言葉に一護の顔が強張った。私はそのまま話を続ける



「まぁ正確には虚に殺されそうになった子供を助けて、自分はこの川に身を投げたんだけどね。この体を食べさせるのは嫌だったから...」


その内容に驚いたのかますます一護は顔を歪めていった


/ 721ページ  
スマホ、携帯も対応しています
当サイトの夢小説は、お手元のスマートフォンや携帯電話でも読むことが可能です。
アドレスはそのまま

http://dream-novel.jp

スマホ、携帯も対応しています!QRコード

©dream-novel.jp