第10章 ~伍半々~NEW3
「なっ!?」
「回収完了♪帰るよ皆~」
「ちょっ…ちょっと待てよ!!何者だアンタ…確か前、井上ン家で…」
その瞬間私は駆け出し、喜助さんの羽織の裾を掴みその場を去るのを制する
「喜助さん…彼をどうするの?」
「ん~?そりゃ破棄するんス」
その言葉を聴いた私は喜助さんの掌にある義魂丸を奪い取る
「えっ?サラさんダメッスよ。それ取っちゃ…」
「どうして…どうして自分じゃ決められないの?生きるのも死ぬのも自分だけのものでしょ?彼の命を勝手に決めないで…」
私は義魂丸を震える手で握りしめ俯いた
「サラさん――」
「何だ浦原。貴様の店は客に売った商品を金も返さずに奪い取るのか?」
突然ルキアが私と喜助さんの間に割り込んだ
「…あ、そんじゃ仕方ない返金しますよ」
「必要ない。こちらはこの商品で満足している。それに元々が霊法の外で動いている貴様等だ…そうまでしてこいつを回収する義務はなかろう」
「…知りませんよ?面倒なことになったら私ら姿眩ましますからね」
「心配するな。最近は面倒にも慣れた。…サラ良かったな」
「うんっ♪ありがとう喜助さん!!」
喜助さんは手をヒラヒラ振るとその場を後にした
その後、義魂丸はライオンのぬいぐるみに入れられ改造魂魄の魂からコンと名付けられ一護と共に過ごす事となる