第10章 ~伍半々~NEW3
“モッドソウル”さっき彼が言った言葉――
私は初めて聴いたにも関わらずその全てを理解していた
「…何も聞かねぇのか?」
「聞いて欲しいの?」
「…あのガキ共ひでぇじゃねぇか。何の感情も無くあんな簡単に…オレは生きてるんだ…」
私は掛ける言葉が見付からず今にも泣きそうな顔をしている偽一護の頬にそっと手を当てた
「!?……あんた…いい奴だな…」
私は静かに首を横に振り、偽一護を抱きしめた
暫くすると二人は急に嫌な気配を感じとり顔を見合わせる
「これって…」
「虚の気配…お願い!!さっきの所ヘ戻って!!」
小学校に戻ると小学生達を襲おうとする虚が見え、偽一護は小学生に逃げるよう促すと、オトリとなってその場から離れるが、すぐに追い付かれてしまった
《へへ…オレの食事は邪魔するわ…逃げ回るわ…誰だが知らねーが…弱ぇくせに出しゃばってるんじゃねェよ!!》
虚が二人に鋭い爪を振りかざすと死神化した一護が現れ攻撃を止めると偽一護の胸ぐらを掴み怒鳴りだした
「テメェ…サラを勝手に連れてって護りきれねぇなら戦おうとかするんじゃねぇよ!!」
「何言ってんだ!!アンタがさっさと来ねぇからだろ!?」
「何だよそれでも戦闘用魂魄か!?情けねぇ!!」
《くそォ…てめェらまとめて喰ってやるァ!!!!》
「「うるせぇ!!!!」」
再び襲いかかってくる虚に言い争いをしていた二人は声を揃え同時に攻撃した