第3章 ~弐~FRIEND
斬魄刀との〝対話”と〝同調”によってより一層力になるらしい
私は特に力をつけたい訳ではなかったが、月華と話せるコトが嬉しくて、結果的に心を通わせていた
今日もいつものように精神を統一して、精神世界に入る
「ねぇ月華」
《何?》
「対話と同調?が大切なのは分かるんだけど、どうしていつもくっついているの?」
月華は手を握ったり抱きついたりしながらいつも対話をする
私は対話をするだけなら意識を月華に合わせるだけでも出来るのに、こうして精神世界に呼ばれることに疑問を持っていた
《今更だね...好きな人には触れたいと思うものだろう?精神世界じゃないと君には触れられない》
月華は斬魄刀でありながらサラに惹かれていた
自ら主を選べる月華は今までの一度も誰かを選んだことはなかったし、これからも与えるつもりは無かった
それは、自分の力があまりに強大であったから
だが、サラを見つけ、潜在能力以前に美しく強い心に惹かれ、初めて選びたいと思った
《サラは...嫌?》
「そんなコトない、月華のコト好きだもの」
《...少しは緊張とかしてくれるといいんだけどね》
「どういうコト?」
《いや...それより僕が君を選んで大分経つけど、そろそろ次の段階に進まないかい?》
「?」
《斬魄刀には二段階の解放がある。通常は〝始解”僕の場合これだけでも十分強いけど、更にこれを上回るのが〝卍解”》
「ばん..かい?」
《個人差もあるが、始解の状態より5~10倍の強さを増す...君は強さを求めていないが少しは僕も頼ってほしい》
「ごめんなさい、私そんなつもりじゃ...」
《いいんだよ、何も君を責める為に言ったんじゃないんだ。この力は成長と共に変化する、サラの想いがこの力を創る...》
「私の想い...月華はそれでいいの?」