第3章 ~弐~FRIEND
斬魄刀の彼は、私をそっと抱きしめると耳元で囁いた
「ぁ...」
〝ずっと傍に"
その言葉に涙が出そうになった
《さぁ、僕の名前を呼んで...今の君ならわかる筈だ》
「....月華」
すると突然、世界が変わり、気が付くと寝所に横たわっていた
「ゆ....め....?」
私は起き上がると自分の手に刀が握られているコトに気が付く
それは今までの質素な浅打ではなく、白銀色の柄と鞘に変わっていて、隙間から差し込む月の光に反射し輝いている
私はいてもたってもいられず、まだ夜も明けていないのに斬魄刀を持って森へと駆けて行った
森に着くと、気を落ち着かせる為、目を閉じた
そしてどれくらいそうしていたのか、私はゆっくりと目を開けると刀身を抜き、呟いた
「癒せ....月華」
すると刀身が消え、辺りに白銀の結晶が現れる
手を翳すと、自由自在に形状を変え、それはまるで月夜に照らされた大輪の華のようで
(鬼道系なのかな?キレイ...)
私はひとしきりそう思うと、始解を解除して鞘に収めた
「私の斬魄刀....ヨロシクね月華」
そういうと月華は微かに光った気がした