第9章 ~伍半~NEW2
その頃チャドは見えない敵から必死でインコを守っていた
《…オジチャン…モウイイヨ》
「…大丈夫…なんともない…俺は頑丈なだけが取り柄だ…」
しかし見えない敵から逃げるのは困難ですぐに見つかってしまい町中を逃げ回っていると、急に自分達を追う気配が無くなる
「…どうにか…まいたか……サラ?」
突然目の前にサラが現れチャドは驚く
「チャド…早く先に行って。逃げてるんでしょう?」
「み…見えるのか?」
「今は気配隠してるけど…今なら逃げれる!!」
「しかし...そんなコトをしたらオマエが...」
「…その子助けたいんでしょう?私は大丈夫だから早く!!」
「ム…わ…解った」
チャドがその場から離れるのを待ってたかの様にサラの前に虚が現れる
《いい匂いがするなァ…!!アンタ…スゲー旨そうな匂いだ…喰わせてくれよ…その魂!!》
「…質問が先よ。どうしてあの子をしつこく追い回すの!?」
《さてね…アンタが大人しく喰われてくれるなら教えてやるよ!?》
その瞬間、私は首を掴まれ壁に押さえ付けられる
《…弱いなァ?弱いのにこうして護ろうとする…何者か知らんがオレには判る…その人間のカラ脱いだらどうだ?え?》
「く…ッ!!」
虚は手に力を入れ徐々に私の首は絞まっていく
もう駄目だと思った瞬間、虚が吹き飛ばされ私から離れた
「ッ!!ハァハァ…ルキア…ちゃん?」
「貴様…私の"親友"に手を出すなっ!!!」
親友......?
その声を聴いたのを最後に私は意識を失った