第9章 ~伍半~NEW2
「私が…死神?でも…」
「確かに今の貴女に死神の霊圧は感じられない。だが事実、貴女が魂魄である事…霊力がある事…肉体はとうの昔に無くなっているのにこうして生きている事…全てが死神である事を示しています」
「そうですか」
「あまり...驚かないんスね」
「意外ですか?まぁ、記憶がないですからね」
フフッと笑う私はふと笑みを解く
「…それは私に記憶が無いのと関係が?」
「それはわかりませんが恐らく…」
「そうだったんですか…今日死神に会ったんです…その死神はクラスメイトで...そしてその一人は知らない私を知っているみたいで…」
「サラさんを!?」
「え…えぇ多分。でも解らない事があるんです。人が…人間が死神になる事なんてあるんですか!?」
「通常は有り得ませんが、何らかの事情で魂魄のみ死神化出来るのかも知れませんねェ…」
「なら死んだ訳じゃないんですね!?……織姫は?あの家の女の子…」
「大丈夫…生きてますよ」
「そう…良かった…喜助さん話してくれてありがとう―――」
安心したのかサラは体を倒し、柔らかい笑みを浮かべるとそのまま眠りについた
「…貴女はどうしていつも他人の事ばかり…優し過ぎますよ…」
喜助は俯きサラの手を握りしめた
次の日、織姫の記憶は昨夜の事を記憶置換という道具で忘れさせられており、更にサラも普通に学校に現れ昨夜捜し続けていた一護達は胸を撫で下ろすのであった