第9章 ~伍半~NEW2
間一髪のところで攻撃を防ぐ人物
それは紛れもなく、オレンジの髪をした――――
《…邪魔する気か…》
「…悪ィがそれが死神の仕事なんでね!!」
そう言って闘う一護に私は驚きを隠せなかった
(…一護が…死神?)
《本当に俺を忘れてしまったのかい?俺だよ…!織姫…!!》
織「…お…お兄ちゃん…!?」
《やっぱり忘れてなかっ…》
織「どうして…?どうして…黒崎くんやサラちゃんに酷いことするの…?」
《どうして?俺が死んでからというもの…おまえは毎日、俺の為に祈ってくれていたね…俺はずっと見ていたんだよ……嬉しかった…お前のその祈りだけで全てが救われる気がしていた……だけど、一年ほどしてお前はたつきとかいう女と友達になった。その頃から…俺の為に祈る回数は目に見えて減っていったんだ…!!》
虚の声は段々と悲痛に満ちていく
《そして高校に入り…黒崎一護とハルカサラが現れお前はついに俺の為に祈ることをしなくなった!!
出かける前も帰ってきた後も俺の前で話すのは黒崎とサラのことばかりで辛かった…心から…俺の姿が消えいくのを見るのは…!》
織「ち…違うよお兄ちゃん!!それは…」
《さあ…一緒に行こう織姫…またあの頃の様に二人だけで暮らそう…》
徐々に近寄る虚に織姫は恐怖し一護は斬魄刀を構える
織「やめて…私のお兄ちゃんはこんな事する人じゃない!!!」
その一言で虚は悲痛な雄叫びを上げ徐々に形相が恐ろしくなっていく
《殺してやる…俺をこうしたのは誰だと思ってるんだ…!!お前だろう織姫…殺してやる…殺してやるぞ!!》
「....!!ダメッッ!!!」
一護を交わし織姫に飛びかかるのより速く、私は織姫に抱きついて制した
そのせいで噛み付かれ肩からは血が飛び散った