第9章 ~伍半~NEW2
ルキアはサラの姿をみて愕然としていた
だがすぐにサラに詰め寄っていく
「サラ…本当にサラなのか!?」
「おい...ルキア!?」
「ぇと…どこかで会った事あったかな?」
サラが少し困った顔をして自分を見つめる姿にルキアは何も言えなくなった
「(サラ!?)…いや、私の勘違いだ。すまぬ…」
「そう?あっ私越智さんに呼ばれてたんだった!!じゃあこれからよろしくねルキアちゃん♪」
サラは手を振るとその場を離れていった
「おい…今のなんだよ。話し方まで元に戻ってるし…知り合いか?」
「…ルキアちゃんか…でもサラに間違いないのだ…」
「だからっ!!何でサラを知ってんだよ!?」
「…彼女は私の友人だ。その意味が解るか?」
「…それって…」
その答えにオレの背中が一気に冷える
「あぁ…サラは死神だ」
「何だよそれ…そんな事ある筈がないだろ!?他人の空似じゃないのか?」
「どこに名前も姿も同じ奴がいるのだ!!それに…間違う筈がないのだ…」
「ルキア…」
声を震わせ俯くルキアにオレは否定する事が出来なくなった
「だが何故霊力を感じない!?それに何故私を覚えておらんのだ…あれは嘘をついてる様には見えなかった」
「…記憶が無えんだと。幼い頃から今までがぽっかり抜けてるらしいんだ」
「記憶が!?…そうか」
「で、仮にサラが死神だったとしたら何でここにいるんだよ?」
「私にも解らん…、私は何も言うまい…サラの記憶が無いのなら尚更な」
「…そうかよ」
サラが去った後をまっすぐに見詰め続けるルキアにオレはもう問う事は無かった