第9章 ~伍半~NEW2
同じ頃サラは自身の体の異変にベッドに横たわっていた
「頭痛い…」
満月の日に魘される以外にこうして時折、頭痛がする
その理由は解っていた
「…虚の気配がする…」
整の時には何の変化もないが虚が現れた時のみ頭痛がする
私は頭を押さえながら下へと降りていった
「喜助さん…虚が…」
「本当ッスか?」
「でもまだ遠いから…」
「そうッスか…何でサラさんにはその虚ってのが分かるんスかね?…まだ頭痛いッスか?」
「大丈夫…でもいつもと違う感じがするの…何か他にも近付いてる様な…」
すると突然頭の痛みが増す。私は立っていられなくなり、その場にしゃがみこんだ
「サラさん!!」
「ぁ…ああっ!!…ダメ…そっちへ行ったら……」
そう呟くと私は意識を失った
「店長…虚出現を確認、更に死神の霊圧を捕捉しました。向かわれますか?」
「…そうッスね。何やらただ事じゃないみたいッスから」
「サラ殿に話さないのですか?この一年よく誤魔化してこられたがもう霊感が強いってだけでは…」
喜助は自分の腕の中で目を閉じるサラを見つめて小さく息を吐いた
「もうそろそろ限界ッスかね…」