第9章 ~伍半~NEW2
〝家族を助けたいか”
その言葉にオレは目を見開き死神を見つめた
「あるのか!?助ける方法が!?教えてくれ!!」
「一つだけ…いや正確には一つしかないと言うべきか…貴様が…死神になるのだ!!」
「な…何言ってんだ…そんなことが…」
「出来る!!貴様がこの斬魄刀を胸の中心に突き立て…
そこに私が死神の力の半分を注ぎ込むのだ!そうすれば貴様は一時的に死神の力を得て…奴とも互角に戦えるはずだ!」
「そんなことして本当に…大丈夫なのか…?」
「…わからん…勿論貴様の霊的資質の高さを見込んでの計画だが…」
考えてるヒマなんてなかった
「…刀をよこせ死神。テメエのアイデアに乗ってやろうじゃねぇか!!」
「"死神"ではない…"朽木ルキア"だ」
「そうか…オレは黒崎一護だ。お互い最後の挨拶にならないことを…祈ろうぜ!!」
意を決し斬魄刀を突き刺したその瞬間眩い光が辺りに満ち、ルキアの前に一人の人物が現れ虚を一瞬で昇華した
死覇装に身を包み
身の丈程の大刀を持ち
オレンジ色の髪をした男
黒崎一護
此処に死神と成る―――