• テキストサイズ

月に泣く~BLEACH~

第8章 ~伍~NEW


季節はだいぶ暖かくなりだした頃、私は店番で店内にいた


「今日もヒマ…」


私がポツリと呟いたのを聞き逃さず喜助さんが話しかけた


「サラさん...今さらっとヒドイ事言いませんでした?」


「そう?でも本当の事じゃない」


「…何かここ最近私に対して冷たくありません?」


「気のせいよ…多分」


「ほら今、多分って言った!!多分って言ったじゃないッスか~!!!!」


「……υ…だって喜助さん外出禁止って本当に外出禁止にするんだもん。もう3月なのに一人じゃドコも行かしてくれないし」


「それはサラさんに何かあったら心配で…」


「別にいいですよ。全然気にしてませんから」


「(怒ってるυずっとこうだったらどうしよう…)サラさ~ん…」


喜助さんが謝ろうとした時により早く私が口を開く


「喜助さん…今日何かの日ですか?さっきから親子連れの学生が通ってて」


「ん?あぁ…そういや今日は卒業式ッスねぇ」


「卒業式?…へぇ…そうなんだ」


ジッと学生を見つめている私に喜助さんはふっと笑みを浮かべた


「…行ってみたいスか?」


「え?」


今まで喜助さんを見ようともしなかった私は思わず振り返る


「ここでの生活もだいぶ慣れましたしね~見た目高校生くらいッスかね?」


「ち…ちょっと待って!!…いいんですか?」


「もちろん♪…だから機嫌直してもらえます?」


私はみるみる笑顔になり喜助さんに抱きついた


「喜助さん!!ありがとうっ♪」


「外出禁止にしてすみませんでした。サラさんが心配で...やり過ぎましたね」


「ううん…私も喜助さんに変な態度取ったりしてごめんね?」


「(可愛い…)…サラさんっ!!!!」


喜助は初めてサラから抱きついてくれた事と素直な可愛さにきつく抱きしめ返した


「きゃ…き、喜助さん!?」


「これで仲直りッスね♪」


「ふふっそうですね」



こうしてサラは喜助の計らいで学校に通う事になったのである


/ 721ページ  
スマホ、携帯も対応しています
当サイトの夢小説は、お手元のスマートフォンや携帯電話でも読むことが可能です。
アドレスはそのまま

http://dream-novel.jp

スマホ、携帯も対応しています!QRコード

©dream-novel.jp