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月に泣く~BLEACH~

第8章 ~伍~NEW


12月24日、私はこの日ケーキを作るための材料を買いに出ていた


「材料も揃ったし…ジン太と雨喜ぶかなぁ?」


そんな事を口ずさみながら私は横断歩道に差し掛かった
反対車線には小学生位の姉妹が沢山の荷物を抱えている


(パーティーの準備かな?)


そして信号が青に変わったと同時に姉妹の一人が駆け出す
すると信号無視の車がその子めがけて向かってくる


「――――!!!」


私は咄嗟にその子の元に駆け出した


「危ない遊子!!!」


誰もが引かれたと思い目を背けるが車はそのまま走り去っていく。後には少女を庇うように抱きしめる女性がいた


「遊子!!!大丈夫!?」


「夏梨ちゃん…このお姉さんが庇ってくれて…」


「良かったぁ大丈夫だった?」


私は立ち上がり少女を抱き起こすと体に付いた砂を払ってやる


「ごめんなさい…私が急に走り出したから…」


「信号無視の車が悪いわ。ケガしなくて良かった」


私が頭を優しく撫でるとその子は急に泣き出し、私は慌てだす


「えっ!?どうしたの?どこか痛い?」


「大丈夫だよ。只の泣き虫なだけだから。遊子お姉さん困ってるじゃん!!」


「夏梨ちゃん…だって~」


「ぇと…遊子ちゃんに夏梨ちゃん?」


「そう!!黒髪の私が夏梨で茶髪の泣き虫が遊子。お姉さんは?」


「ハルカサラ」


「サラ姉か…遊子を助けてくれてありがとうサラ姉♪」


「どういたしまして。遊子ちゃん大丈夫?急に車が来て恐かったよね?」


「違うの~お姉ちゃんが優しくて…嬉しいんだもんー…」


私は少し驚いて目を見開くもすぐに微笑み頭を撫でた


「そう思ってくれて私も嬉しいよ。ありがとね?」


「あっサラ姉…足!!ケガしてる!!!」


見ると膝から血が出ていた


「…ただのかすり傷だし大丈夫よ」


「ダメだって!!手当しないと」


「そうだよお姉ちゃん!!家近いから寄って?」


凄い気迫の二人に私は有無を言わさず連れていかれる事になった

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