第7章 ~柶半~CHANGE2
「此処から逃がしたろか?」
思いがけないその言葉に、私は少し目を見開くと眉根を寄せた
「捕まりとぅ無いんやろ?せやったらボクが逃がしたるよ。ボクのお願い訊いてくれるんやったらやけど…」
「お願い?」
「ボクのモノになって?」
「…どういう事?」
「解らん?こうゆうコトや…」
吐息が含まれた低い声が呟かれた瞬間、ギンは私の唇を自分の唇で塞いだ
「――――!!」
「これで解ってくれた?」
私は必死で抵抗するが頭を固定され身動きが取れない
唯一動く手でギンの胸を強く押し返すもびくともしない
そんな状況を愉しむかの様にギンは笑い、そして再び私の唇を塞いだ
「んんっ!!!」
目を見開き抵抗するが、もがけばもがく程ギンの力は強くなり、より深く唇を求められる
私は次第に息苦しくなり、酸素を求めて口を開くと、ギンは待ってたと言わんばかりに舌を捩じ込んできて
ヌルリとした熱い感覚に私はビクンと体を震わせた
「…ギンッ…や…めっ…」
苦しくて身を捩るもギンは気にする様子も無く私の舌を絡め取り翻弄する
「ッ…んん……やっ…」
混ざり合う唾液が卑猥な水音を立てて更に深く舌を絡み合わせる。充分に私の唇を堪能したギンは、最後に舌を吸いとるように絡ませるとようやく唇を離した
二人を銀糸の糸が繋ぎ、ゆっくりと途切れる
その卑猥で扇情な光景に、ギンに自分の思考を奪われる感覚に思わず視線を逸らした