第7章 ~柶半~CHANGE2
大霊書回廊、そこである事を調べる為に逃走した…
私は血のついた指で次々に本を捲り一つの結論にたどり着いていた
「やっぱり…」
私は息を整えるように壁に凭れると今後の事を思案すると、自分の傷口に手を翳した
微弱な霊力で少しだけ傷口を塞ぐと、帯をきつく絞め直した
(クッ…!!!霊圧を上げるとここがバレる可能性があるからこれが限界か…)
私は息を整え、汗を拭うと立ち上がろうとする
が、瞬間近付いてくる霊圧に動きを止めた
(この霊圧……)
そして姿は見えない霊圧の主に問い掛けた
「出てきて...そこにいるんでしょう……ギン…」
三番隊隊長市丸ギン―――
本棚の陰からいつもの笑みを携えて私の前へと現れる
「なんや、バレてたん?」
「知ってる霊圧だったし…案外早く見つかっちゃった...巧く霊圧消したつもりだったんだけど」
「ボクも隊長やし。一瞬だけサラちゃんの霊圧感じたんよ…何か霊圧上げなアカン事でもあったんかな」
ギンは私の腹部を見ながら質問を投げ掛ける
「…解ってるくせに…」
「くせにとか女の子が使ったらアカンよ?でもま~ホンマに痛そう...早う四番隊で治療して貰わんと」
「...私を捕まえに来たんじゃないの?」
その言葉にギンは笑みを深くしてゆっくりと近寄り、壁に凭れる私の顔の横に両手を付き顔を近付ける
「ココから逃がしたろか?」