第7章 ~柶半~CHANGE2
零番隊は素晴らしいチームワークで次々に任務をこなしていく
その内に個々での仕事もこなすようになるが、それでも任務成功率は下がらずサラの統率力に誰もが舌を巻いた
そして何年か経った頃、事件は起こる
「今日は虚の調査の任が入ってるんだけど誰か私と一緒に行ってくれる?」
藤「ハイハイッ!!オレが行きます!!!!」
ま「また藤丸はっ!!…その調査って隊長が行く程危険な任務なんですか?」
「いえ、流魂街において虚の発生区域が何処が多いか調べるだけだけど…」
ま「なら隊長がわざわざ行く事なんて有りません!!私が行ってきます」
「でも私も何か仕事をしないと…」
ま「隊長はいつも私達より沢山仕事してます!!今日くらい休んどいて下さい」
真「…お言葉に甘えたらどうですかサラさん」
「真樹…」
真「天貝さんも貴船さんも居ないんだからゆっくり羽伸ばして下さい。俺ももう少ししたら出掛けるんで」
普段は無口で無骨な真樹も本当は口下手なだけで、すごく優しい
藤丸、まつ梨の優しさも同様に、サラは嬉しさのあまりニッコリと微笑んだ
「皆ありがとう…じゃ任せていいかな藤丸、まつ梨?」
藤「了解っス!!!ちゃっちゃっと済ませてきますんで♪」
ま「任せて下さい」
これが…
これが藤丸とまつ梨の最期の言葉になるだなんて
誰が想像したであろうか――
藤丸とまつ梨が任務へ出て数時間後、一匹の地獄蝶がサラの元へと現れる
「地獄蝶…?」
サラは指先に地獄蝶を止め、伝令を聴いて愕然とする
「…藤丸とまつ梨!?」
サラは瞬歩で藤丸とまつ梨の待つ四番隊へと向かった
四番隊…医療設備の整う総合救護詰所へ―――
「烈さんっ!!!!」
サラは勢いよく執務室の扉を開く
「…来ましたか」
「二人は!?」
「こちらへ…」
卯ノ花に案内され、ある部屋に入る
その光景を見てサラは言葉を失った