第6章 ~柶~CHANGE
私はある日、執務室で大量の書類に追われていた
「一人でこの量…じぃの意地悪」
溜め息をつき項垂れていると扉を控え目に叩く音がし、遠慮がちに扉が開いた
「はい?…あれ、修兵と恋次…どうしたの?」
修兵と恋次は神妙な顔付きで私に近付いたかと思うと、勢いよく頭を下げる
「え?二人共どうしたの!?」
修「昨日の事を謝ろうと思って…」
昨日の夜――
いつもの様に皆で酒盛りをしていた時の事、些細な事で修兵と恋次が口論になり店で暴れた為、修理代や後始末をサラが付けたのであった
「その事か…別にいいよ。二人凄く酔ってたし気にしてないわ」
私は笑いながら言う
恋「でもそん時オレが投げた酒瓶でサラがケガしたって…」
「あぁ…でもちょっと切っただけだから」
気にすることはないと優しく笑ったが二人は納得しない
修「でも落とし前つけないと納得出来ねぇ…」
恋「そうだ!!オレ達の気が治まんねぇ…何でもいいから言ってくれ!!!」
修兵と恋次が真剣な眼差しで見つめるのに負けたのかサラは小さく溜め息を吐くと、困った様に笑みを浮かべた
「本当に何でもいいの?」
「「ああ!!!!」」
その声にサラは微笑むと、二人の後ろに立ち、耳元で囁いた
「そんなに言うんだったら…カラダで償って貰おうかな?」