第6章 ~柶~CHANGE
イズルの切っ先が頬の近くを掠め、私の髪が数本切れる
ギ「イズル~顔はアカンよ。サラちゃんの顔に傷でも残ったらどうすんの」
イ「すっすみません市丸隊長!!」
射「にしても中々やるのぅ?儂ら相手に傷一つ付かんとは…」
大「へっ!!ただ逃げてるだけじゃねぇか」
「…その割には皆さん疲れてるみたいですが」
私の言葉に動きを止める皆の息は荒く、汗が吹き出していた
修「おい…見ろ」
全員が私を見やると、汗もかかず平然とする姿に息を飲んだのが分かる
射「…なんじゃこの嬢ちゃんは」
目を丸くして驚く皆を見詰めながら私は口を開いた
「じぃ、始まってからどれ位?」
山「…三十分じゃ」
「…ならそろそろいい?」
そう言った瞬間、サラの姿が消えた
イ「消えた!?」
修「これは…曲光か!?皆、気をつけろ!!」
すると突然サラの姿が背後から現れると、物言わぬ速さで皆の肩に触れ言葉を紡ぐ
「縛道の三十【嘴突三閃】」
その直後、目の前に巨大な嘴が出現し両腕と腰を固定され身動きが取れなくなる
修「おいおい...これじゃ動けねぇだろ…参った。オレの負けだ」
イ「あぁ、完敗だ」
恋「やっぱ敵わねぇか」
射「なら儂も負けを認めんといかんのぅ?」
大「………まだだ…」
修「大前田さん...アンタ動けないのにどうやって―――」
大前田は霊圧を上げ体に力をいれる。すると徐々に嘴にヒビが入る
大「ウオォォオォーー!!!!」
次の瞬間嘴は砕け、大前田の枷が外れた
大「隊長候補か何か知らねぇが…五席の女にやられっぱなしなんてムカつくんだよ!!!!!!打っ潰せ【五形頭】!!!!」