第2章 ~壱~MEET
「...まいったな、見つかっちゃったッスね」
「助けにいかれるのでしょう?貴方の様子を見た時から、こうなると予感はしておりました」
鬼道隊長の鉄菱が神妙な顔つきで立っている
喜助は静かに目を細めた
「...通しちゃもらえませんかね?」
「ご無理をおっしゃいますな。貴方を一人で行かせませんぞ」
「!?」
「今宵、言い知れぬ恐怖を感じているのは私も同じ事...さあ共に急ぎましょう!彼等の元へ―――!!!」
丁度その頃...
九番隊の野営地では恐ろしい光景が広がっていた
「どういう事や...?」
霊圧が消失したはずの2人が襲ってくる
五番隊隊長の平子真子は混乱していた
集まった隊長格達も動揺していた
「分からない...来たらもう虚化してた」
明らかに知ってるヤツなのに顔には白い面が張り付いていて、見た目は完全に虚にみえる
「さあて...どないしたモンやろなぁ。鬼道でどーにかならへんか?」
「どうにかと言われましても...原因が分からないと何トモ」
その瞬間、辺りが暗闇に覆われる
(何や?感覚がない...視覚、聴覚..嗅覚もか?一体何が起きて...)
視界が晴れ、感覚が戻っていく
辺りの光景に平子は愕然とした
「!!!?」
そこには血まみれで倒れる自分以外の姿
そして顔には
虚の面が張り付いていた