• テキストサイズ

逢ふことの(裏)~声優さんと一緒~

第68章 愛憐


『今日はお帰り遅いですか?』

『ごめん!ラジオがあるから遅いんだ。』

『大丈夫ですよ。忙しいのに連絡しちゃってすみません。』


『謝らないで。終わったら、すぐ帰るから!』

『でも遅くなるから先に寝ててね。』

『はい!ありがとうございます。お仕事頑張って下さい。』


ラインの画面を閉じて、机に突っ伏す。

その反動でスマホがフローリングに落ちたけど拾う気にもなれない。

「また一人になっちゃった…」

テレビをつければ聞こえる声が気になってリラックス出来ない。

何の音も聞きたくないけど、しんと静まり返ったあの独特の音も聞きたくない。

疲れてるから眠りたいけど、わざわざベッドに移動する気力も無い。

「何もしたくない…」

ただ…誰かに…

………

信彦さんに傍にいて欲しい。

体温を感じていたい。

自分の不甲斐なさに心細くて。

仕事だから仕方ないのに。

心のどこかに感じるモヤモヤ。

自分でどうにかしないと。


/ 549ページ  
スマホ、携帯も対応しています
当サイトの夢小説は、お手元のスマートフォンや携帯電話でも読むことが可能です。
アドレスはそのまま

http://dream-novel.jp

スマホ、携帯も対応しています!QRコード

©dream-novel.jp