第65章 混沌*
執拗に弄られればカラダはすぐに反応し求める。
「んー…すぐに固くなったね?」
両手をシーツに沈められ、胸を突き出す私は滑稽な程淫らで。
舌先でチロチロと舐められると、もっともっととカラダが動く。
「ちゃんと声に出さないと分からないよ?」
上目遣いで私を見上げながら舌をわざと見えるようにゆっくりと舐める。
「ゃぁ…」
「どうして欲しいのか言ってごらん?」
「言えない…恥ずかしい…」
「何言ってるの?」
「恥ずかしい事なんて…いつもシてるでしょ」
小さく聞こえた声に一瞬強張るカラダ。
そう…私は、さっきまで違う人と
目を閉じると思い出す息遣い。
それだけで奥が熱くなる。
「日菜乃ちゃん…ここには、ボクがいるんだからね。」
その声と共に与えられる刺激。
「もうこんなに溢れてる。」
「んー…っ…全部出してあげる…」
「やぁ…ぁ…んんっ…」
指を差し入れられ掻き出すように動かされる。
「そんなに擦っちゃ…ゃぁっ」
ジュジュッと何度も吸い上げる音が室内に響く。
「すご…どんどん溢れてくる。」
「腰まで動かさないでよ。舐めずらい。」
腰を掴まれ固定されると快楽は逃げ場を無くして、声に現れる。
「やぁ…ぁんっ……ダメっ…」
「信彦さ…っ…そんなに…したらっ…ぁ…ぁ」
「良い声。ボクのでシたらどんな声が出るかなぁ?」
一旦離れたと思うとすぐに宛がわれる硬いモノ。
徐々に私のナカに進む度に良いトコロを擦る。
「あ…ぁ…気持ち…い」
「はぁ…日菜乃のナカ気持ち良い。」
瞼を閉じて浸る信彦さんの顔を見るだけで疼く。
「ん…日菜乃?絞めないで。」
「少しでも長く楽しみたいから。」
「我慢して。」
言い終えると再び腰を掴んで、一気に奥まで突き上げる。
「やぁ…っ…」
「ん-。良い声。」
「他の誰にも聞かせたくない。」
私はふわふわとする感覚の中、信彦さんが与えてくれる快楽に溺れる。
少し前まで達央さんの腕の中で溺れ、今は信彦さんに溺れ。
ただシたいだけの女みたい。
ハタから見ればそうかもしれない。
私の感情なんて誰にも分からない。
私自身、分かってないのかもしれないけど。
それでも、今この瞬間だけは愛されてる幸せを感じる。
それ以上に上辺だけでも求められてると思えるなら…