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逢ふことの(裏)~声優さんと一緒~

第57章 誹議


手渡させたスマホを握りしめる。

「……っ…」

声が出ない。

ちゃんと言わなきゃならないのに…

視界は滲み涙が頬を伝う。

何も言えない。

情けなくて。

こんなことしてる自分が最低で。

嫌い。

結局は岡本さんに失望されたくないって思ってる。

胸の奥にあるワダカマリは波紋のように広がり続けてるのに。

それに目をそらすことしか術を知らない。

受け止めるなんて…

受け入れるなんて……

そんなこと絶対に出来ない。

岡本さんが伸ばす手をすり抜け玄関の扉を開けた。

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