第49章 振幅
「ふぅー。」
腰に手を当て、額に滲む汗を拭う。
「だいたい終わったかな。」
部屋を見渡し、リビングに積んだ段ボールを見渡す。
「結構荷物ってあるんだな。」
箱の数をチェックしつつリストと新居での行き先を書き込む。
「これは、キッチン。」
「これは、リビング。」
色々と処分したり、新居に既に運んだものもある。
それでも残った大量の荷物。
ここまで片づけるのに数日かかるし。
引越って労力使うんだなーなんて…
ピンポーン。
インターホンをタップすれば、懐かしい顔に驚きで一歩後ずさりしてしまう。