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逢ふことの(裏)~声優さんと一緒~

第5章 翻然


「感情を素直に表に出せるキミが羨ましくって。」

「可愛いって思ったんだ。」

「じゃあ、またね。」

手を振りながら、私の来た方向へ歩みを進める岡本さん。


『可愛い』

お世辞だって分かってる。

でも。

嬉しいって思ってしまう自分に嫌気がさす。

「どれだけ移り気なのよ…」

さて。あの二人を見るのも今日で最後。

いつも通りに過ごすだけ。

集中集中!


自分に言い聞かせて、ブースへ歩みを進めた。
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