第31章 密議*
「口に付いてる。」
唇に付いた精液を指で拭い、『舐めろ』と差し出す。
舌先で舐めれば、苦い…
「久々にしては、量が少ないですよね?」
指で自分の唇を拭う。
「あはは。俺も人気だからね。」
「周りが放っておかないんだよ。」
クスクス笑って、触れるようにそっと口づける。
「それにしても…」
「何なんだよ…この有様。」
「スイッチ入ると歯止めが効かないお前の性欲。」
「落ち着いて来たと思ってたのにな。」
「…」
そう言って、抱きしめ背中を下から上へと指先でなぞる。
「やぁ…っ」
「全く…完璧に入ってる…」
「本当に…誰だよ。」
フウッと大きなため息が聞こえた。