第28章 着想

スタジオ上がりにスーパーに寄り、食材を手にしながら選ぶ。

「何が食べたいんだろう。」

「美味しくないモノ作ったら絶対怒られそうだし。」

手に取った野菜を見ているだけで頬が緩む。

………何で？

ハッと我に返り、驚く。

会えるのがそんなに嬉しいの？

自問すれば、迷う視線。

「ただの不審者じゃない…」