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逆ハーほどつらい立場は無い。

第2章 1人と1匹。


魔法とは不思議なもので。

その理論は世間一般では深く理解されていない。
ただ、なんでも出来る便利な技として知られている。


だが、それは魔法が使えない人に限られた話ではないのだ。




四季「・・・うう・・・いつになっても慣れないな・・・。
本当、どう言う原理で使ってるんだろ・・・」

96猫「おっほほーい!
やっぱ四季の魔法はすっごいのお♪」

四季「だいたい魔力を使って魔法を放つとか言われてるけど、その魔力も微妙にイミフだし・・・なんなの魔力って。そりゃ魔法使ったらそれなりに疲れるけど体力とは違うわけ?なに、精神力的なものなの?そもそも魔法の起源ってなんなのさ。使える人と使えない人の差が・・・・・・」ブツブツ)

96猫「あらら。また始まったよ・・・。
おーい、戻っておいで四季やーい」




満月帝国の路地裏。

光祭の準備でわーわーと忙しい帝国民に気づかれる事なく、四季と96猫は民家の裏の壁に浮き出た白い魔法陣から出て来た。


そして早々に今しがた自分で使った魔法についてブツブツと誰に対してでもない独り言をつぶやく四季。
これは珍しい事ではなく、ただ単に四季が現実主義者なだけなのだ。他でない魔女本人である四季が魔法と言う不思議ジャンルに理解出来ていないのだ。


まあそこを説明するとなると四季の生い立ちからツラツラと話さなければならなくなるので、それはまた後日説明しよう。




??「ええっと、確かこっちから・・・・・・。!
わああ、ね・・・猫ちゃんだああ・・・!」

96猫「!
・・・にぁ〜♪」

四季「ぇ。
ぁ・・・ぉ、えっ?・・・ぅえい!?」




一刻も早くタピオカを摂取したいんだけどなあ・・・と96猫がブツブツと自分の世界にいってしまった四季に声をかけているとそこへ誰かがやって来た。

表通りに続く路地から四季達の居る路地裏にひょこっと顔を覗かせたのは、爽やかボイスの人間だった。


96猫は即座に猫の声真似をする。
確かに猫だが、中身はそうではないのだ。
一方の四季は、予想外の出来事にあたふたした。
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