第10章 見えない‥
「いったーい!」
上履きは安倍の肩にいたヤヒコにあたった
「大丈夫か?」
「里奈嫌だ嫌い」
安倍はモノノケ庵に戻った
『本当はなんとかしたいんじゃない?』
「うるせぇ‥」
『里奈はあなたが好きなのよ』
「は?」
『まぁ勘だけど‥だってあなたと一緒にいる時すごい楽しそうだし』
「‥あいつがいないとなんか静かだな」
その頃里奈は自分の部屋にいた
「クビだけは絶対になんとかしないと。でもどうすればいいんだろう‥」
それから安倍は何日も学校を休んでいた
(安倍さん‥仕事かな‥会いたい‥)
放課後里奈は禅子のクラスへ向かった
「ヤヒコは安倍と仕事しにいったきりだけど」
「なんか言ってなかった?」
「確か‥」