第9章 "光"の巫子
「何で俺が怒られるんだよ?!」
「サボが私をいじめるからですー。」
「いじめてねぇ!」
「フフッ…喧嘩やめなよ?」
私は面白いなーと思いながら見ていた
「サボのバーカバーカバーカ」
「んだとっ?!」
「コアラに怒られちゃえー。」
…カナってすっごい子どもだなぁ…
「サボさん、カナ?」
「「ちょっと待って/くれ」」
………
充分待ったと思うんだけど
「ああ、そう。ルフィ。帰りましょ?」
我ながら低い声が出たと思う
「あ、あぁ。」汗
ルフィがビビってた
「ごめん、スイっ!!」
「悪ぃ!」
全力で謝る2人
「何?」
「いや、その…喧嘩ばっかして…」
「「スミマセン。」」
「クスッ…いいよ。」
「「「ホッ…」」」
何故か3人がホッとしていた
「…でも、そろそろ戻らないとナミが怒っちゃうんだけど…」
「ナミ怒ったら怖ぇもんなー…」
想像しただけで怖い
「そうか。なら、仕方ねぇな」
サボさんが少し残念そうな顔をする
「あ…スイ!これ渡すの忘れてた!」
「私もだ!はいっ、これ。」
私はレイと会った時と同じ様に幻のお酒をカナに渡した
「ありがとう!」
カナが笑ってくれた
「で、今年は何作ったの?」
お酒、塩とくれば何が来るのか…食べ物類かな…
そう思っていたが、カナは予想を裏切った
「えっとね…これ。」
そう言って差し出してきたのは…
「?これって…」
「すっげーキレーだなっ!」
ルフィが褒めていた
「ありがとう。これね、スノードームって言うの」
「いや、知ってるけど…何で?」
「これにね、手を触れると…」
パアッ
スノードームが輝いた
「うわぁ…」
「すっげー!!」
「お前、こんなの作ってたのか…」
目の前に広がるのは、私達の思い出
私の能力でも思い出は見せられても、ここまで綺麗ではないかな
スノードームから放たれる光はとても綺麗で、ずっと見続けられそうだ
「しかもね、これ、触れる人によって全然違う色に輝くの。思い出を見なくても楽しめるよ!」
「凄いじゃん!」
「ドヤァ」
腹立つドヤ顔。