第5章 本当のこと
「だから」
「何なの?俺に好きとかいっといて、結局そんな程度だったってこと」
「…違うっっっ!」
今までで一番大きな声…ほとんど叫んでいた。
「最初は、…というか見た目はイケメンとかそう意味で好きになったりとかそういう子もいるかもしれないけど…。私は、降矢君の優しいところをみたから…!親切なところをみたから!好きになった」
降矢君は目を丸くして私を見ていた。
「だから、付き合うこと、うそでもホントは嬉しかった!けど!最近は…降矢君のことどう思ってるかよく分かんない…。好きじゃ…ない、かも」
全部を気持ちをいってしまった。本人に。
「というか、アンタだって!私のことどうも思ってないのにさぁ!自分の都合で付き合おうとか!ありえないんだけど。人のこと言えないじゃん!」
もはや、逆ギレだった。
けれど言って後悔はなかった。
「…何なの。その言い方」
そう、彼が行った時。我に返った。
彼を…見た。