【おそ松さん】六つ子におぼれてみる気、ない?【R18】
第9章 奥様生活
「・・・ダメじゃないの、
明日引っ越し屋さんにお願いしてるんだから
今日中に片付け終わらせちゃわないといけないでしょ?」
耳にかかる吐息に少しだけ、小さく肩を震わせる。
・・・大丈夫、ばれてない。
「ちーがーう、1人で行くのがダメって言ったのーっ」
かばんに突っ込んでいた腕を引かれ、
クルっと反転させられる。
「だって、家事もある、から、」
トド松は私の言葉を遮って額同士を合わせる。
「一人で行って、”片付け”出来るの?」
そ、れは・・・。
段ボールにぐちゃぐちゃに詰めるだけ、
になっちゃうけど・・・。
「酷い言い方してごめん
でも、ね、一緒行こ?
家事は帰ってきてからすればいいし
一日ぐらいしなくても何とかなる!
夜ご飯は兄さん達に買ってきてもらう!…ね?」
・・・心配、してくれてるんだ。
1人になることを。
未だに1人になると昔の記憶がフラッシュバックすることがある。
それを何度も傍で見てれば・・・
そりゃぁ心配にもなるか・・・。
「…分かった、一緒に来てくれる?」
見えない顔を覗き込むように尋ねれば
「もちろん!」
嬉しそうな声が耳元で響いた。