第2章 出会い

その日あたしは数時間前に
2年付き合ってた男に振られたところで。


そもそも合コンの誘いが来た時は付き合ってたから断った。

・・・断った、んだけど・・・。


「ね！先輩!
恋の傷をいやすには新しい恋しかないですって！」


この子はバイトの後輩。
なんて言うか、ちょっとギャルっぽい？
んー見た目はそうでもないんだけど、ノリが。

「いや、ほんと、あたしそんな気分じゃないからさ・・・」




どうやら合コンの女性メンバーに欠員が出たらしく
それを知らずに泣きはらした目でバイト先に行って
欠員のことを聞く前に洗いざらい話してしまった。



あぁ。
ホント今日はついてない。

そもそも新しい恋で癒すにしても
せめて感傷に浸る時間ぐらいあっていいはずだ。

バイト休もうか悩んだのに
来ちゃったのが間違いだったなぁ。


「あ！ここですよ！」



そんなことを考えてるうちに着いてしまったようで。