第2章 わたしのすきなひと
(あの二人、ちゃんと学校間に合ったかなあ。)
1限の授業が始まってはや数分、早速授業の内容と別の事を考えてしまう。
わたしはギリギリ間に合ったけど…
あの後絶りーくんが一回は駄々こねてタイムロスしてそうだしなあ。
向こうの方が学校近いし大丈夫だったらいいけど。
りーくんは兎も角、真面目なまーくんの遅刻率も上がっちゃったらかわいそう。
やっぱりわたしがりーくんを運ぶ事も視野にいれなきゃかな?
うんうんと考えて、ハッとする。ダメ、これだと。
まーくんにわたしがしっかりしてると思われちゃう!
そういえば今朝もりーくんを着替えさせてたし、しっかりしてると思われちゃったかも。ああ、やっちゃったぁ。
頭を抱えるわたしに、隣の女の子が「大丈夫?」と声を掛けてくれたので、慌てて姿勢を正して頷く。