第5章 名無しの誕生。
………。ここは?どこ?あたり一面真っ暗な空間。
『ねぇ。あなたは一体なに?』
だれ?顔はよく見えない。知らない女の子が遠くで私に聞いてくる、
『私は……鬼。』
彼女は少し笑って
『鬼?笑わせないでよ。もう一度きくわ。あなたの名前は?あなたは一体なんなの?』
私は一体なんなんだ?……
『私の名前は雪村 桜。わたしは鬼……』
『まだそんなこと言ってるの?大切な物も守れない癖に……あなたに生きる資格なんてないのよ!』
『生きる資格なんてない……?』
『そう。雪村桜という名前はお父様が、桜のように大切な人を守れるように。包み込めるようにつけた名前でしょ?』
そう。彼女のいうとうり、桜の意味は大切な人を守れるようにつけられた、彼女は続けてこう言った。
『あなたはもう。雪村桜じゃないのよ?』
『私は雪村桜じゃない?……』