白昼夢第3幕【華と舞う蝶】黒尾×孤爪×木兎×赤葦[®18]
第35章 咲き誇る華に蝶は優しく舞い降りる
『ツナサンドがかろうじて一個…
でもツナも美味しそうね…』
「半分ずつ食う?
ほら、その前に
髪の毛乾かしてやるから
おいで?お姫様」
『なに?なんか…照れる…』
静かになった部屋に
髪を乾かしながら
帰って来たを後ろから
抱き締める形に引き寄せて
「これからも色々半分こ
していこうな?
姫凪…ずっと
宜しくな…大好きだ…」
小さな背中を包み込む
小さく何回も頷いて腕に頬を当てる
姫凪を振り向かせ
「チャント言ってください
お前の声で返事聞きたい」
涙で潤む目を
シッカリ見つめると
『…私…ヤバ…声…』
なかなか言葉になり切らず
声と涙がポロポロと溢れる
「いーよ、ユックリで。
もし、今日聞けなくても
時間はある。
これからずーっと
一緒だからなァ」
涙を舐めとり
まだ湿ってた髪の毛を
丁寧に乾かして行く
その間も小さく溢れては
落ちていく言葉の欠片達