第34章 ここで咲く意味を見出す笑み

黒尾さんの話す言葉に
木兎さんの顔が歪む
自分が悪かったと責めてるのは
一目瞭然だ

「話せる事はもうねぇよ…」

孤爪が姫凪さんを連れ出すまでを
話した黒尾さんに

「止まらなかったのは…分かる…
俺もきっと止められねぇから…
でも、なあ！！」

今にも殴ってしまいそうな顔で

「なんで…好きだって…
チャント伝えねぇ！
…姫凪は…」

再び掴み掛かる

殴られてしまえばと思う気持ちと

「木兎さん。落ち着いて下さい」

止めなきゃと思う気持ちがせめぎ合う