白昼夢第3幕【華と舞う蝶】黒尾×孤爪×木兎×赤葦[®18]
第31章 華は枯れない
「名前呼んで…」
『光太郎?』
「もっと…」
『光、太郎…』
姫凪の声に目を閉じる
『アリガト、好きだよ…』
「サンキュ…」
降りた髪の毛は
弱っちくて嫌いだった
でもお前が撫でてくれるなら
弱っちくてもいい
甘えるのは嫌いだった
でもお前になら
甘えるのも楽しくて気持ちいい
うん、俺は幸せだ。
「姫凪…
幸せになれよ…」
『…うん。
あの…今日…ね…』
「大丈夫、チャント帰す…」
名残惜しい肌から
身体を離そうとした俺に
『泊まって大丈夫?』
姫凪の声が降ってきた