白昼夢第3幕【華と舞う蝶】黒尾×孤爪×木兎×赤葦[®18]
第30章 蝶の心に咲く華
〈ったく。
なんの電話ですかァ?
上げたり落としたり
どんな小悪魔だよ
俺を惑わせるの止めてクダサイ〉
からかいがちな声が
〈惑わせるなら
ベットまで連れて行かれる覚悟で
来いよ?
いつでも乗っかってやるぞー
話にもお前にも〉
笑いながら吐き出される
軽いノリが
『要らないわよ!
もうキャパ余ってないの!』
浅く広い傷になって
ズキズキする
〈要らないってハッキリ言うなや
木兎でイッパイとか
知ってるっつの!〉
トドメの様に
鉄朗の口から溢れる光太郎の名前に
何も言い返せない