白昼夢第3幕【華と舞う蝶】黒尾×孤爪×木兎×赤葦[®18]
第27章 太陽に止まる蝶
真っ暗な道をタクシーを飛ばして帰る
身体に染み付いた
木兎の香りが
心を揺さぶり続ける
数時間前
私と木兎は初めてデートした
笑えた
心から楽しいと思った
本当に忘れられるんじゃないかと
思える程に
心の中は木兎で一杯だった
キスも絡んだ指も熱い手も
クロと初めて触れ合った時と
同じくらい
心が弾んだ
何度も好きだと笑う木兎
応え様とする心
惹かれている
急速に
確実に
暖かく甘い華に
誘われてフワリフワリ
羽根が羽ばたき出した
はずだった…