白昼夢第3幕【華と舞う蝶】黒尾×孤爪×木兎×赤葦[®18]
第26章 枯れる事さえ出来ぬ華
「想像に任せる
その想像で抜けば?
イタダキマス」
冷たく言い放たれた言葉
また繋がれた手を
拳を握って見送った
背中が小さくなっても
俺はその場を動けなかった
「帰らなきゃ…な」
コンビニの袋の中
温くなったペットボトルのジュースと
溶けてるであろうカップのアイスを
覗いて苦笑い
次に姫凪に逢った時
"オメデトウ"って笑って言おう
苦笑いじゃなくて
わざとらしい笑いでもなくて
最後くらいは綺麗に
笑って言おう
"アリガトウ"って。