白昼夢第3幕【華と舞う蝶】黒尾×孤爪×木兎×赤葦[®18]
第26章 枯れる事さえ出来ぬ華
行く宛もなく
ダラダラ歩いてると
「クロ!」
背中を追いかけて来る声
本当にお前なんなンですかァ?
「わざと?」
一応足を止めて
アンナを振り返る
「…だったら?」
「怖い。以上。
悪い、行くわ」
「行く宛ないくせに!」
熱い手が俺の肘あたりに掛かる
「はあ?ありますぅ!
バカにしないで下さい」
手を振り払って歩き出す俺に
必死に縋り付くアンナ
「うそ!!
木兎くんとあの子デートで
落ち着かないから
フラフラしてるんでしょ!?」