白昼夢第3幕【華と舞う蝶】黒尾×孤爪×木兎×赤葦[®18]
第18章 蝶よ止まれと華はその香で誘う
でも、まぁ。
その顔が俺を振ったのを
悪いと思ってるんじゃないなら
「じゃあ、なんで暗い顔のまんま?
俺振って孤爪とラブラブなんだろ?
なんで全然笑ってねぇの?」
俺も退く気ナイ
またアイツらの事思い出して
辛くなってンだろ?
なんか言われた?
なんかされた?
同じ泣くなら
哭く方が
………良くね?
強引に影になってる所に
引き込んで
姫凪の顎を持ち上げ
顔を近付ける
目を合わせ目の奥の奥まで
覗き込むと
今にも涙が溢れそうなのが
伝わって来る気がした