第13章 不調
浪人「さすがの新選組でもこれだけの数を2人で相手にするのは無理だろう」
威張りながら不敵に笑う
ざっと数えて2,30人程で取り囲んでいる
萩「この程度の数で勝ったつもりでいるの?」
一に目配せをし2人で一気に刀を抜き円を描くように斬り伏せていく
浪人「なっ!!」
2人の一撃で殆どの浪人が倒されて後ずさる
一「たかが浪人風情が何人集まろうとも俺たち新選組を倒せるものか」
萩「残念だったね、さっさと逃げないと命は無いよ?」
にっこり微笑んで刀を構えたまま浪人に一歩近づく
が、斬り伏せた浪人の血の匂いに体が反応し萩は口を押さえ崩れ落ちる
血の匂いが気持ち悪い・・・
一「萩!?」
珍しく一は動揺するが崩れ落ちた萩に刀を振り上げた浪人を斬り伏せる
一「大丈夫か!?」
萩「ちょ、まっ、て・・・血・・に、おいが・・」
口を押さえたまま途切れ途切れに喋る
一「屯所に戻り誰でもいいから呼んで来い!?」
平隊士「はい!?すぐに!!」
急ぎ屯所に向け駆けて行った
平隊士「誰かいませんか!一大事です!?」
平助「何だ?」
左之「そんな慌ててどうした?」
駆け込んできて「一大事」と叫ぶ平隊士に声をかける
平隊士「藤堂組長、原田組長大変です!1番組の副組長が戦闘中に倒れました!?」
平助、左之『倒れた!?』
倒れたと聞き平助は飛び出して行った
平助「萩ー!!!」
左之「平助!!ちぃ、場所はどこだ」
平隊士「ここを真っ直ぐ行った先の大通りです」
左之「よし、お前は土方さんに報告しろ!?」
場所を聞き先に出て行った平助を追いかける
左之「待て、平助!!」
平助「左之さん何で止めるんだよ!?」
左之「馬鹿か!場所も知らねえのに何処に行く気だ!?」
平助「あっ!?」
今気が付いた
左之「こっちだ、来い!!」