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薄桜鬼 あなたに逢いたい 

第11章 病気


萩「まさか・・・労咳なの?」

総司は何も言わずただ苦笑していた

萩「何で!何で言ってくれなかったの!?」

泣きながら総司の胸に縋りつく

総司「松本先生の処に診察に行ってるしちゃんと薬も飲んでるよ
萩ちゃんに心配させたくないからね・・・」

萩「心配ぐらいさせてよ!ずっと一緒にいるって幸せにしてくれるって約束したでしょ?」

総司「うん・・・」

萩「治るよね?私を1人にしたりしないよね?」

曖昧な笑みを浮かべる

?「なぜ泣いている、貴様は俺との約束を違えるのか?」

突然の声にハッと振り向くと風間が立っていた

風間「そいつとならどんな事も乗り越えると言っておきながらたかが死病で諦めるのか?
諦めるのならば今すぐ俺の下に来い」

萩「嫌よ嫌、総司は死んだりなんかしない。私が治してみせるんだから!?」

総司「萩ちゃん・・・」

ギュッと互いに抱きしめあう

風間「ふっ、ならば良い事を教えてやる。純潔の鬼の血・・萩、貴様の血はどんな怪我や病も癒すだろう」

萩「鬼の血・・・総司の病気を治せる?」

自分に流れている血が好きではなかった。でもこの鬼の血で総司を助けられるなら

風間「ただ、鬼の血を飲んだものは人間ではいられなくなる」

萩「人でいられない?」

風間「ああ、人間が鬼の血を飲めば鬼になる。
そしてその鬼を生涯守り向く事
人間が鬼と婚姻を結ぶ為の儀式だ、棟梁なのに知らなかったのか?」

人間と鬼の婚姻の儀式?病気が治るのと引き換えに人間を捨て鬼になる?

萩「総司・・・」

総司は迷っていた、労咳を治す為に人間を捨て鬼になる覚悟が自分にあるのかと

風間「沖田総司・・・」

風間が初めて総司の名前を呼んだ

総司「何?」

風間「お前が血を飲み鬼となるならば萩の事は諦めてやるだが、
それを拒むなら・・・萩を今ここで連れ去るまでだ」

連れ去るだって?
そんなことはさせないずっと傍にいて幸せにすると誓った
迷う事は何も無い人間を捨てることになっても萩を護ってみせる!
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