第5章 あなたの声
萩「沖田さん私は女ですよ?まだ信じられないなら触ってみますか?」
紐を結びながら目の前にしゃがんでいる沖田に微笑み問いかける
沖田「へぇー。いいの?じゃあ遠慮なく」
沖田が立ち上がり萩に手を伸ばす
藤堂「あぁー‼総司ずりぃぞ!?俺も触りたい!?」
永倉「なにやってんだ総司!!」
原田「じゃあ俺も触っていいか?」
3人がそれぞれ声を上げる
土方「うるせぇーー!黙れてめぇら!!お前はさっさと着ろ」
萩 は着物を肩に羽織って座る
ふと横を見ると千鶴が瞳に涙を浮かべている
千鶴「萩ちゃんごめんね」
萩「大丈夫だよ、減るもんじゃないし。あ!!でも見物料に袴を貰おうかな?この着物だと動きにくいから」
萩はにこにこして土方をみつめる
眉間に皺を寄せながらも
土方「・・・わかった。平助お前の古着を何着か見繕ってやれ」
萩「土方さん、ありがとうございます。平助君よろしくね」
藤堂「おぉ//ちょっと待ってろすぐ持ってくる!」
いきなり萩に名前を呼ばれ照れながら答えると広間から走り去って行く
・・・・・・・・・・
藤堂「お待た!!これで良いか?」
ものの数分で藤堂は帰って来ると萩に数枚の袴を渡す
萩「ありがとう、平助君」
藤堂の瞳を見つめながらにっこり微笑む
藤堂「いや//たいしたことじゃねえよ//」
沖田「照れてるの?平助」
沖田はにやにやしながら藤堂をからかう
藤堂「うっせー、照れてなんかねぇよ」
2人が話してる横で萩は着替える為に肩に羽織っていた着物を脱ぐと襦袢の紐に手をかける
土方「待て、ここで着替えるんじゃね!!」
慌てたようすで着替えを止める
沖田「こんなところで着替えてたら襲われても文句言えないよ?」
沖田が伸ばしてきた手を萩は掴み反対の手で素早く足を払う
萩「大丈夫ですよ。簡単には襲わせませんから」
沖田は萩の手をかわし少し距離をとる
土方「いい加減にしやがれ!!衝立の向こうでさっさと着替えろ」
萩「はーい」
笑いながら袴を持って衝立の向こうに萩は歩いていった