第4章 私のなまえ
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ひめ「惣次郎ー」
ひめは手を振りながら走り寄ってくる
惣次郎「ひめちゃん、おはよう」
惣二郎はにっこり微笑みながらひめに挨拶をする
ひめ「おはよう!みてみて、今日は木刀持ってきたの。」
惣次郎「じゃあ。一緒に稽古しようか」
やったっとひめは喜んで笑う
ひめ「惣次郎、手合わせお願いします」
ぺこっと頭を下げ挨拶をするとすっと表情を変え、中段に構えた
惣次郎も同じように挨拶をし、中段に構える
惣二郎が素早く振り上げひめの頭上めがけて攻め込む
ひめは避け木刀で軌道を逸らし右下段から一気に斬り上げる
2人は素早く離れて間合いをとる
ひめ「惣二郎は私が出会った人の中で一番強いよ。でも・・・私の方が強いかな」
惣二郎「それじゃあこれはどう?」
惣二郎は剣先を少し下げ、前のめりに構えた。足を一歩踏み出すと同時に素早く突く
ひめ「えっ!?」
頭、喉、みぞおちと3か所に突きが繰り出される
ひめははじめて見る技に驚くがにんまり笑いながら
ひめ「すごーい。でも次は寸止めいらないよ?」
にんまり笑うひめに怪訝な顔をするも
惣二郎「わかったよひめちゃん。次は・・・あてる!!」
先程と同じように構える。足を踏み出し突く
しかし、突きはひめにかすりもしない
ひめ「隙だらけだよ?」
ひめは一気に間合いを詰め右足を深く踏み込み左手で惣二郎の右肘を包むようにして上腕部を顔面の中心に向かって下から上に突き上げた
惣二郎「なっっ!!」
惣二郎は後方上方に体が崩され体が反転して倒れる
躱され、反撃されたことに驚きひめをみつめる
ひめは惣二郎に手を差しだす
ひめ「大丈夫?」
惣二郎はひめの手を取り起き上がる
惣二郎「僕の三段付きを躱したのはひめちゃんがはじめてだよ。」
えへへっとひめは嬉しそうに笑う