第3章 あなたは誰?
千鶴「あ!!!」
蒼くなる千鶴
しかし萩は笑顔で挨拶をかわす
萩「おはようございます」
???「・・・え?な!すまない!!!!」
謝りながら優しそうな男の人は慌てて襖を閉めた
千鶴「早く!着ないとダメですよ!!」
萩「えぇー。着ないとダメ?」
小首を傾げながら聞く萩に
千鶴「ダメです!!!!」
千鶴は渋る萩に縛られてる手で素早く器用に着付けを始めあっという間に完成する
千鶴「はい、出来ました!」
萩「おぉー、凄い!ありがとう」
???「そろそろ、いいかい?」
廊下で待っていた優しそうな男の人が遠慮がちに声をかけて来た
萩「はい、お待たせしてすみません」
今度は萩が襖を開けて出迎える
???「先程はすまない//私は井上と言う、今縄を・・・」
萩「あっ、私はほどいちゃったのでこの子のを縄をお願いします」
井上「・・・ほどいた?」
萩「はい、縄抜け得意なので//」
井上は照れて笑っている萩を見ながら千鶴の縄を緩める
千鶴「えと、ありがとうございます」
千鶴が頭を下げると、井上は少しだけ笑った
井上「2人ともちょっと来てくれるかい?今朝から幹部連中であんたたちについて話し合ってるんだが・・・。あんたたちが何を見たのか、確かめておきたいってことになってね」
萩「わかりました。いきましょう」
萩は笑顔で井上に答える、一方で千鶴は不安そうな顔をしている
そんな千鶴の様子を見た井上が明るく言った
井上「心配しなくても大丈夫さ。なりは怖いが気のいい奴らだよ」
千鶴「はあ・・・・・・」
(・・・本当にそうなのかな?たしか薄桜鬼の新選組って人斬りだってうわさだったような気がするんだけどな・・・)
千鶴は話を聞き不安な顔のまま井上について歩き出す
萩もその後に続いた。