第3章 あなたは誰?
叫んでも、返事は帰って来ない
萩「あれ?今のはゆめ?って言うかここは?」
萩はあたりを見渡しながら昨日の事を思い出していた
(あぁそうか此処は新選組の屯所だ)
隣を見るとまだすやすやと眠る少年(千鶴)をいる
はぁーっとため息を付きながら昨日から着ている着物を直す、
萩「うーん・・・なかな直んないなー・・・手首の縄も邪魔だしなぁーこれ外しちゃだめかなぁ?」
普段着物など着ないのに着たまま寝て、乱れてしまい直すのに手間取ってしまう
萩「もぉ!!やっぱり邪魔だ、よし!!縄外しちゃおう!」
スルッと簡単に萩は縄を外してしまう
萩「はぁ、これから2人で尋問を受けないといけないんだなー。この子は大丈夫として私はどうなるのかなぁ?」
自由になった手で帯を外しながらため息を付いていると
少年「・・・ん・・・?」
萩「あっ、起きた?おはよう」
少年「・・・おはようございます」
少しまだ眠そうに答える少年(千鶴)に萩はにっこり微笑んで挨拶をした
萩「そうだ!自己紹介がまだだったね!私は山口萩って言うの年は18歳宜しくね!!」
少年「私は雪村千鶴です。16歳になります。こんな格好をしてますが女の子です」
萩「やっぱり女の子だったんだ!わかった、それじゃあ千鶴ちゃんって呼んでいい?私の事は萩って呼んでね」
千鶴「えっと・・・萩ちゃん?」
萩「うん、なーに?」
小首をかしげながら千鶴に話しかける
千鶴「えっと・・・何してるの?」
萩「さっきから頑張って直してるんだけど上手くいかなくてねぇー。一回脱いじゃおうと思って」
話ながら萩は着物を脱いで襦袢姿になる
萩「あぁー着物って面倒!!脱いで楽になったよ!」
千鶴「ダメですよ!!早く着ないと誰か来たら大変です!!」
慌てる千鶴に萩は微笑みを浮かべる
萩「だーいじょーぶ。見られても減るもんじゃ無いし」
そんな会話をしていると足音が近づいて来た
ゆっくりとふすまが開いて、人の良さそうなおじさんが顔を出した。
???「おはよう。目覚めたかい?」