第12章 頂上戦争
「俺の息子は無事なんだろうな?」
白ひげ…
こんなに早く会うことになるとはね。
けど、今回はもう今までの仲良しじゃない。
本気の戦い。
「グラララッ、ちょっとまってな、エース」
「…っ!親父っ!!」
白ひげは薙刀をモビーディックの頭に突き刺して体制を前のめりにする。
来る。
さぁ、最強の男が暴れ出す。
「ふんっ!」
白ひげが両手を思いっきり横に打ちつけるように広げるとその場にメキメキとヒビが入り、すぐにそのヒビは広がっていく。
その瞬間海が暴れ出した。
世界最強の男は最強に分類されるであろう悪魔の実を食べた。
“世界を滅ぼす力”グラグラの実。
「厄介な人」
本音を言うと戦いたくない。
海軍大将とわかっていてても受け入れてくれた人。
心が広くて優しい人。
けど、立場上戦わないという選択はない。
白ひげの能力によって大津波かマリンフォードに押し寄せてくる。
さて、誰が動く?
私は両隣にいる大将達に目線を向ける。
すると、クザンがふっと動き、津波に向けて両手を広げる。
「アイスエイジ!」
津波を上から凍らせていく。
下にいる海兵達はあからさまホッとしていた。
…情けない奴らめ。
「パルチザン!」
そのまま白ひげに攻撃を仕掛けるが、白ひげの能力によってクザン諸共粉々になって海に向かって落ちたが、海面全体を凍らして足場を作った。
それを見て、何を思ったのか海兵達は士気が上がって(まぁ、いい事なんだけど)次々とモビーディック号に向けて砲弾を撃っていく。
それと同時に、足場ができた事によって白ひげ海賊団が降りて来た。
中にはもちろん隊長達もいて海兵達も突っ込んでいき乱闘が始まった。
中将クラスも湾内を囲んでいる海賊達の方へ出ていく。
その中には見慣れた後ろ姿が目に入った。
スザク…
すると私の視線に気づいたのかチラッとこちらを見て一度頷き再び海賊の方へ視線を向ける。
「落ちろ、空の怒り」
途端に海賊達に雷が落ちる。
さすがだね。
そのままスザクは能力を使いつつ六式で対応していく。
私も再び湾内の方へ意識を向ける。
すると、七武海ジュラキュール・ミホークが動き出した。
へぇ、あの鷹の目が自ら動く事もあるんだ。