第3章 気分屋
このままじゃだめだ。
ここはお菓子を食べよう。
お菓子をゴソゴソ探してもなぜかお菓子は一つもなく一枚の紙があった。
『書類を諦められたら困るので預かっておきます
スザク』
こうなることを見越して回収されてた。
「鬼~!!」
こうなったら意地でも終わらせてやる!!!
こうして私は最速記録をたたき出したのであった。
「ちょっと新世界へ行ってくる」
ある日突然ぶっこんだことを言いだした。
「え…スカーレット大将、今日は僕に訓練をつけてくれるって」
そう、今日はコビーが俺の基礎訓練を受けて2週間が過ぎ、大将直々に訓練をつけるといっていた日だった。
「あー、なんかそんなこと言ってたね。けど、今日はやっぱり無理。私はカカオ島のココアをもらいに行ってくることにした」
そういうとフワッと大将は飛んで行ってしまった。
「えええ~!!!」
コビー、再び叫ぶ。
「い、今のって悪魔の実の能力ですか!?」
初めて大将の能力を見れた嬉しさと、訓練をほったらかしにされたことで混乱していた。
「ああ、あの人はメモメモの実を食べたメモリー人間。一度見た能力を記憶し使うことができる」
「メモメモの実…。聞いたことがないです」
「そうだろうな。メモメモの実は政府からDr.ベガパンクが命令を受けて作った人造悪魔の実。
そして、スカーレット大将はリスクの高い悪魔の実を確実に適合させるためにと実験された唯一の被害者なんだ」
ショックを受けたコビーを見て安心した。
こいつは大将を“化け物”扱いしないと。
今でこそいないが過去には実際にそう言うことを言う奴がいて大将がどれだけ傷ついたか。
「僕にそんな重大なことを言ってもいいんですか?」
「あぁ。お前ならきっと大将の過去を理解して受け止めてくれると思っていたからな」
「いえ、そうじゃなくて大将の許可なしに」
本当にこいつは…。
「あぁ、大将もコビーなら大丈夫だというだろう」
そう言うと嬉しそうな顔をする。
素直な奴だな。
「さて、大将がいなくなったから今日も俺が見てやるよ。初日と比べて基礎がついたんだきっと大将驚くぞ」
「はいっ!!!」